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Akira Utsugi (2004) Phonetic approach or phonological approach: syntax-prosody interface in Seoul Korean. 음성과학 (Korean Journal of Speech Sciences) 11 (4). 207-221.

要旨

統語構造とプロソディーとの対応関係に関する研究には、二つの異なるアプローチがある。一つは、統語構造とプロソディーの音声的なパターンとを直接 対応づけようとするもので、本稿ではこれを「音声的アプローチ (phonetic approach)」と呼ぶ。もう一つは、統語構造とプロソディーの音声的パターンの間に音韻的なプロソディー構造を仮定するもので、これを本稿では「音 韻的アプローチ (phonological approach)」と呼ぶ。この二つのアプローチのどちらが妥当であるかを検討するべく、実験を行った。

実験では、朝鮮語ソウル方言の統語的曖昧文を分析資料として用いた。用いた統語的曖昧文は、左枝分かれ構造と右枝分かれ構造の二つの解釈 が可能な曖昧 文である。また、形容詞の直後の名詞における初頭の分節音の種類という観点からも、二つのタイプに分けられる。すなわち、Hセグメント (H-segment:アクセント句頭の音調をHにする分節音)とLセグメント(L-segment:H-segment以外の分節音)という二つのタイ プである。これらの分析資料について、3名のソウル方言母語話者から録音をとり、問題の分節音を含む音節のF0値を測定した。

測定の結果、枝分かれ構造と分節音のタイプの間の交互作用が統計的に有意であった。このことは、音声的アプローチでは統語構造とプロソディーの関係 を一般化することが難しいということを示唆する。したがって、音韻的アプローチの方がより妥当であると結論づけられる。

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